作家の柴田錬三郎さんの剣豪小説から生まれた剣客ヒーロー「眠狂四郎」を歌手のGACKTさんが演じる舞台「眠狂四郎無頼控」の製作発表会見が5日、東京・渋谷のSHIBUYA-AXで行われ、これまで年齢が公表されていなかったGACKTさんが来年37歳を迎えることも発表された。
会見には、ファンクラブ会員が招かれ、GACKTさんが、かつて「眠狂四郎」を演じた故・市川雷蔵さんが急逝した37歳と同じだと明らかにすると、会場は大きくどよめいた。GACKTさんは「(公表)していなかったわけではなく、たまたまライブのMCで『生まれたのは1540年』と言ったら、いつの間にか世の中に広まってしまった。(見た目が)年齢不詳なのはこれからも変わらない」と苦笑していた。
「眠狂四郎」は柴田さんが1956年から「週刊新潮」で連載した時代小説「眠狂四郎無頼控」の主人公。「無双円月殺法」をあやつるニヒルな剣客ヒーローとして、市川さん主演で映画化され大ヒット。他にも田村正和さんら多くの名優が演じている。
舞台は、GACKTさんがさまざまなメディアの中で眠狂四郎を演じ、表現していく「NEMURI×GACKT PROJECT」(来年5月発足)の第1弾。来年5月14日の東京・日生劇場を皮切りに、全国規模で公演を予定している。舞台の原案と脚本は、映画「おくりびと」の脚本も手がけた放送作家の小山薫堂さん。
GACKTさんは「このキャラクターに出会えたことを感謝しています。原作は読みました。(眠狂四郎は)設定上ハーフで、ニヒリズムやダンディズムをプンプンさせていて……これは僕のためにある本だと思いましたね」と語り、初めての舞台主演に向けて役作りのために、今夏のツアー時から体重をすでに約5キロ落とし、さらに5キロ減らすと公言した。「鋼のような、触るとけがするような、そんな剣士を演じたい」と並々ならぬ意欲を見せ、「これまでとはひと味もふた味も違うGACKTの眠狂四郎をお楽しみに」とファンにメッセージを送っていた。